
人種の坩堝(るつぼ)であると同時に、様々な文化・宗教も独自の混ざり合いを見せるBRASIL。
アマゾン下流の街、ベレンといえばナザレー教会。とうとうこの地にやってきた。
赤道アマゾンの強烈な日差しに目がくらみ、汗ばむ肌はチリチリと焦げる様。
・・・とその瞬間、正午を告げる鐘の音が
真っ白なナザレー教会の鐘楼から響きはじめた。
赤道の空気が振動する。
鐘楼の鐘があたりを共鳴させる。
地面を、人を、木々を、営みの館を。
それらの所在を確かめるかのように鐘は反響を促す。
暑さと眩しさに 時折、気が遠のきそうになる、
瞬きする瞼は熱帯正午を闇へと連れ出し、
一打、一打、そこに動く空気と共に、二度と同じ響きを聞かせない。
恍惚を覚えつつ、響きの中にいる自分を感じる。無意識に存在を感じる。
街に音階の無い生音を響かせ、時と共に何かを。
小さな頃、近所のお寺の鐘が日暮れを伝え、闇の到来を恐れ家路を急いだ。
今は後から出来た住宅地の住民が「うるさい」と、鐘の音を止められてしまったな。
赤道ナザレーの鐘楼は今日も街に響いているのだろうか?
今年、出来たら10月のシリオに参加してみたい。
●自らの興味、感性・探求で、経験・発見・感動・出会ってきたBRASILを一つのムック本に出来たら・・・と思っています。って思っているダケなのですが・・・
『KTa☆brasilのフォーカスとアングル』
日本やブラジルでの体験と膨大で貴重な写真をそこで一挙に公開出来たらと思います。